ショートショート「2.3.1」の仕掛け
ネタばらしですからね
何でタイトルが「2.3.1」なのかー??
ガルムさんが正解です
二人称、三人称、一人称と言うわけですね
小説を書くときの人称のすべてを使って書いているんですよね
最初は二人称で始まります
「あなたは~をしようとしています」と言う書き方ですね
まるで読んでいる人が主人公のような気にさせる書き方です
でも二人称の小説と言うのは少ないですよね
この作品では最初、主人公に殺された香苗の幽霊が夢の中で主人公に語っていると言う設定です
それから香苗の幽霊は、主人公に罪を認めさせようと、事件のことを主人公に語らせることにするのですが、主人公は自分のことを「彼」と呼んで、三人称でその事件を語り始めるのです
香苗を殺したことを認めたくない主人公のせめてもの抵抗なんでしょうかね
途中までそのままで来ますが、やがて香苗のダメ出しがあります
自分のことをちゃんと「私」と呼んで語りなさいというわけで、ここから人称は、一人称になります
しかし、肝心の香苗を殺す場面に来ると、主人公は自分の都合のいいように事実を曲げて語るのです
自分は殺さなかったように
これは1人称の都合のいいところですね
語り手は自分なんですから、ストーリーを好きなように脚色してしまえる
またここで香苗のダメ出しがあって、場面が巻き戻しされて、事実を語らされると言うことです
主人公と香苗は夢の中で事件をビデオテープのように見ている感じなわけです
この作品は、まず一人称、二人称、三人称のすべてを使って物語を書こうというところから出来たもので、いわばでっちあげたわけですね
あと無人称という手法もあるとか
新聞記事とか、手紙とか、の寄せ集めで構成された物語がいわば無人称なのか?
よくわかりませーん
アニメ「とらねこ庵」さん